リストラは企業の正義なのか?


 ソニーを初めとする多くの電機メーカーでリストラが行われていますが、リストラの対象になっているのは40代や50代の中高年のサラリーマンが主です。会社を辞めても転職するのが難しい時代なので、リストラの対象になった中高年のサラリーマンにとってもそうかんたんに会社を辞めるわけにはいきません。

 

 そのためソニーでもキャリアデザイン室の存在がニュースにもなりましたが、このキャリアデザイン室とは会社から与えられる仕事は何もなくやることを自分で決めなければいけません。自分のスキルアップになることであれば、英会話を学ぶこともビジネス書を読むこともできます。

 ただソニーは社員の平均年収が900万円を超える企業なので、このキャリアデザイン室の存在が記事になった時も内心は羨ましいと思った中高年のサラリーマンも少なくないはずです。そして、転職の意欲が出た方もいるでしょう。しかし、キャリアデザイン室に配属になったソニーの社員にしてみれば、自分が置かれている立場や将来のことを考えると夜も眠れないかもしれません。

 

 実際に人間は自分が置かれている状況よりももっと苦しんでいる人を見ると、自分はまだましだと救われる生き物です。しかしその逆だと、羨ましいと思う生き物でもあります。以前にソニーの社員が小動物を殺し動物愛護法違反で逮捕されるという事件も起きましたが、人間にとって人から必要とされていると感じられないとこのような狂気的なことも起き得ます。

 

 船が遭難し小船が定員オーバーで1人を犠牲にすれば全員が助かるとすれば誰かを犠牲にするしかないという逸話がありますが、リストラはまさにそんな企業の正義なのかもしれません。